wts5【ロゼ辛口】ペイザン ロゼ セントラル・コースト
コイン2枚
Paysan Rosé Central Coast
生産国:アメリカ
地方:カリフォルニア
アぺレーション:セントラル・コースト
ワイナリー:アイ.ブランド&ファミリー I. Brand & Family
ヴィンテージ:2022
色:ロゼ
品種:ムールヴェードル 81%、サンソー12%、グルナッシュ7%
ティスティング・ノート
スイカや赤肉種のマスクメロンが香り、風に乗ったような、ふんわりとした野生のいちごのアロマが感じられます。口に含むとメロンといちごが、またさらに香ります。余韻には、鮮明な赤果実や、塩味、バジル等があり、随時存在するいちごの風味と共に楽しめます。
ブドウ栽培
ムールヴェードルはサン・ベニート・アロヨとアロヨ・セコ・キャニオンの石灰質沖積土壌の畑から、グルナッシュとサンソーはアロヨ・セコ川付近のカルシウムを多く含むAguajito Shale と呼ばれる頁岩の断崖近くの畑からソーシングされています。
醸造
ロゼ用に22 ブリックスで収穫をした自然な酸が際立つブドウを使用しています。3〜6 時間のスキンコンタクトを行い、その後圧搾します。果汁は複数のロットに分けて低温で発酵し、アロマの鮮明さと、はつらつとした酸、多用なフレーヴァーを引き出します。ステンレスタンクのみで発酵をし、MLF は行わずに、無菌フィルターをかけ、瓶詰めしました。
pH 3.36
TA 4.72 g/L
ワイナリー情報
ル・プティ・ペイザンはフランス語で「田舎者」を意味します。これは、ル・プティ・ペイザンのワインが銘醸地ではなく、誰も知らない(田舎の)産地のブドウを使って造られるというコンセプトを謳っています。また、イアンは見様見真似でワイン造りを学び、正式な醸造学の教育を受けていないことから、そんなサラブレッドでない(田舎から出て来たような)自分でも、しっかりとしたワインが造れるというアピールがワイン名に込められています。
<アイ・ブランド>
アイ・ブランドには美術品が飾られているようなオシャレなテイスティング・ルームもなければ、著名な醸造コンサルタントもいません。オーナー醸造家のイアン・ブランドにとって、ワイナリーの経営と言うものは素直に美味しく毎日気軽に飲めるテーブルワインを造り、それを世に送り出すことです。
銘醸地のブドウを使い1 本300 ドルのワインを造る事は、資金さえあれば誰にでもできる簡単なことです。イアンが目指すところは、ブドウ産地としては確立しているものの、まだ探せば素晴らしい(安価な)ブドウ畑がいくつもあるモントレー・カウンティで、酸とミネラルがしっかりと感じられるワインの醸造をすることです。
イアンは2007 年に妻のヘザーと共にワイナリーをスタートさせます。モントレーという産地を選んだ理由は、いつの日からか樽香と「ボテボテ感」がフィーチャーされたモントレーのワインが主流となり、このトレンドに一石を投じなくてはと強く感じたからです。
「ここ20 年間のカリフォルニアワインにおいての“ 発展” と言うものはいったい何だったんだろうか。技術的な進化、クローンの研究、VSP による仕立て、最新の技術を取り入れた醸造器具。これらは果たしてカリフォルニアワインを良くしたのであろうか。むしろ、ワインからも造り手からも、魂を吸い取ってしまったのではないのか。情熱や伝統芸が失われてしまったのではないか」。
カリフォルニアの栽培と醸造においての技術的な進化は全てを退化させたと考えたイアンは、このモントレーという産地で原点回帰を試みます。しっかりと栽培をした畑、そこに実るブドウ、そしてそれぞれの個性を消さない優しい醸造技術と感性こそが、アイ. ブランドの真髄です。
2019 年、米国の全国紙『San Francisco Chronicle』にてワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ一躍スターとなります。ただ、このような快挙も名声も、イアンにとっては一つのステップにしかすぎないのです。